天使のナイフ

天使のナイフ

読んだわけですが。今年は当たりでした。少年法をテーマにして、陰惨な感じの乱歩賞らしい作品なわけで、プロット自体に目新しいものはありませんが、リーダビリィティと構成力は抜群だと思います。読者を楽しませようとする姿勢にも好感が持てました。終盤の登場人物の行動に釈然としない箇所がありましたが、それはまぁ割と瑣末なことかもしれんね。あと個人的には泣かせるところはきっちり泣かしてくれたら言うこと那須大沢在昌みたいなタイトルはご愛嬌ってことで。