渋オールスター

EDS緊急推理解決院 (カッパノベルス)

いろんな作家の描く特異な才能を持つ名探偵たちが一同に介して、それぞれ謎を解いていく何とも豪華な作品です。ほらそこ！　『ＥＲ』＋『ＪＤＣ』とか身も蓋もないこと言わないの！
しかし、この渋いラインナップは光文社ならではだよなぁ。一見さんお断り感が滲み出てる気がするんだけど……。でも蓋を開けてみると「緊急推理解決院」というＥＲスタイルを巧く活かした構成になっていて、執筆陣の作品を読んだこと無いって人も十分楽しめる作品に仕上がっていました。もちろん登場する謎も粒揃い。松尾由美あたりはさすがの一言。石持浅海の簡単にハッピーエンドにしない感じも良かったです。二階堂先生は構成の方に力を注いだんですよね？
もちろん執筆作家の作品を読み込んでいる人にはプラスアルファ。「あのシリーズのあの人がこんなところに」といったのを見つけるだけでも楽しくてしょうがありません。執筆に参加していない作家の探偵たちの名前も出てきたりして、もうみんなサービス良過ぎ。
一足早いクリスマスプレゼントを頂きました。