017:むかしのはなし

むかしのはなし

むかしのはなし

出だし二話を読んだあたりでは、いささかぬるい印象があったが、中盤で作中の仕掛けが明確になっていくにつれて引き込まれていった。ただ最終的にその仕掛けが、後半の話に多少の厚みを生み出すのみに終わっていたのが残念ではあった。もちろんこれは純然たる好みである。作品のスタイルを考えると、話を無理に一点に集約させる必要は全く無い。