ミステリ既読調査2005

matsuoさんがミステリ既読調査2005を実施されております。こちら
投票後は自分の結果も表示してくれる素敵仕様です。僕の結果は以下の通り。

あなたのチェック合計: 51冊 （全331冊）

弥勒の掌（我孫子武丸）
女王様と私（歌野晶午）
扉は閉ざされたまま（石持浅海）
ほうかご探偵隊（倉知淳）
猫丸先輩の空論（連）（倉知淳）
春期限定いちごタルト事件（米澤穂信）
容疑者Xの献身（東野圭吾）
神様ゲーム（麻耶雄嵩）
誰のための綾織（飛鳥部勝則）
魔王（伊坂幸太郎）
交換殺人には向かない夜（東川篤哉）
館島（東川篤哉）
天使のナイフ（薬丸岳）
ＢＧ、あるいは死せるカイニス（石持浅海）
セリヌンティウスの舟（石持浅海）
犬はどこだ（米澤穂信）
月読（太田忠司）
てるてるあした（連）（加納朋子）
クドリャフカの順番（米澤穂信）
模像殺人事件（佐々木俊介）
逆説探偵（連）（鳥飼否宇）
死神の精度（連）（伊坂幸太郎）
羊の秘（霞流一）
ユージニア（恩田陸）
モップの精は深夜に現れる（連）（近藤史恵）
ＨＥＡＲＴＢＥＡＴ（小路幸也）
蚊取湖殺人事件（短）（泡坂妻夫）
子どもたちは夜と遊ぶ（上下）（辻村深月）
腕貫探偵（連）（西澤保彦）
れんげ野原のまんなかで（連）（森谷明子）
ルパンの消息（横山秀夫）
孤虫症（真梨幸子）
ベルカ、吠えないのか？（古川日出男）
切断都市（芦辺拓）
最後の願い（光原百合）
さまよう刃（東野圭吾）
天の前庭（ほしおさなえ）
時限絶命マンション（矢野龍王）
雨恋（松尾由美）
六とん２（短）（蘇部健一）
ネクロポリス（恩田陸）
漆黒の王子（初野晴）
切れない糸（連）（坂木司）
シリウスの道（藤原伊織）
震度０（横山秀夫）
６ステイン（短）（福井晴敏）
なみだ特捜班におまかせ！（連）（鯨統一郎）
砂楼に登りし者たち（連）（獅子宮俊彦）
審判（深谷忠記）
推理小説（秦建日子）
小説ルパン三世（大沢在昌ほか）

まぁまぁっても15%ぐらいなのかー。

020:魔王城殺人事件

魔王城殺人事件 (ミステリーランド)

「葉桜」か「魔王城」か？　どう考えても「葉桜」だろう。小学生の書けてなさ加減はむしろ清々しい。郊外に住んでる小学生が、戸山が早稲田の近くにあるなんていう地味な位置関係を把握していることはあまり無いと思う。なかんずくサングラスの形容にブルースブラザーズはひどすぎる。むしろ叙述トリックの伏線かと思ったくらいである。メイントリックも、もうすこし効果的に使えたと思うのだが。子供向けを意識してシンプルにしたのだろうか。

019:水の迷宮

水の迷宮 (カッパノベルス)

巧い。何が巧いかと言えば、登場人物の行動に制約をかけること。事件を刹那に終わらせてしまうような行動を封じて、事件を遠回りさせるのが実に巧い。理由付けがナチュナル。本作は微妙さが許容範囲内であったし、まとまりを考えると、読了した作品の中ではいちばん良かったと思う。『BG、あるいは死せるカイニス』で入って、石持を読み続けていた自分を褒めたい。

018:西の魔女が死んだ

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

いい話。少女の成長譚としてはとても基本に忠実な構成になっていると思う。祖母は魅力的で主人公の成長に示唆を与えるが、それだけで終わらせていないあたりは素晴らしい。クライマックスも非常に感動的。基本的に死別を泣かせの要素に使うのはずるいと思うのだが、ここまで美しく書いてくれると、認めざるを得ない。同時収録されている少女の後日談的な話もライトで好み。

017:むかしのはなし

むかしのはなし

出だし二話を読んだあたりでは、いささかぬるい印象があったが、中盤で作中の仕掛けが明確になっていくにつれて引き込まれていった。ただ最終的にその仕掛けが、後半の話に多少の厚みを生み出すのみに終わっていたのが残念ではあった。もちろんこれは純然たる好みである。作品のスタイルを考えると、話を無理に一点に集約させる必要は全く無い。

016:ダックスフントのワープ

ダックスフントのワープ (文春文庫)

後味悪い。ケロイドになって残りそうな後味の悪さ。その徹底の仕方は素晴らしいものがあり、変に救いを求めたりしていないので、話として締まった作品ばかりであったと思う。

015:くだんのはは

くだんのはは (ハルキ文庫)

古典。いくつか既読作品はあったが、新鮮な気持ちで結末を迎えられるのは名作であるからだと思う。有名すぎる表題作ではあるが、あのラストは何度読んでも鳥肌が立つ。たぶん都市伝説的な雰囲気が個人的な嗜好にあっているからだと思う。