腐れ教師対サイコ小学生

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)

飼育係になりたいがために嘘をついてしまったマサオは、大好きだった羽田先生から嫌われてしまう。先生は、他の誰かが宿題を忘れてきたり授業中騒いでいても、全部マサオのせいにするようになった。クラスメイトまでもがマサオいじめに興じるある日、彼の前に「死にぞこない」の男の子が現れた。ホラー界の俊英が放つ、書き下ろし長編小説。(「BOOK」データベースより)

サイコホラーホラーホラー。教師の狡猾さと卑劣さがよく描かれています。あれか? 経験したことがあるのか? 
教師の思惑に組み込まれて、理不尽な状況を享受していってしまう過程はとてつもなく恐ろしかったなぁ。大人の理不尽な仕打ちによる苦痛から逃れるために、10年強しか生きていない少年が偽りとも言える歪んだ理由付けを行おうとする、その描写に背筋が凍りそうになりました。ホラーだけどリアルな部分が最も怖い。