スコシ……
着実に良くなってるなぁ。これは素晴らしいよ。今までは自分の中にたまってたものを力の限りアウトプットしている印象があったけど、すこし落ち着いたかな。今回は分冊もないのでお財布にもやさしいね。「ドラえもん」はズルい気がしないでもないけど。
今回の仕掛けも先例があるけど、伏線の置き方や構成の無駄の無さが前回とは比較にならないくらい巧くなっています。あと魅せるべき場面できっちり魅せられるようにもなってますね。
ただ話に入り込むまでに時間がかかるのは相変わらずなんだよね。いつものように作者陶酔のにおいが振り切れない。だからまずはヒロインから辻村深月のイメージを引き剥がす作業をしなくちゃいけなくて、これに時間がかかりました。やっぱデビュー作のヒロインを「辻村深月」にしたのが大きくのしかかっているかも。
3作を通して感じてるイメージは「途中まで読んでてしんどいけど、読み終わってみるとなかなか面白かった」なので、今後は導入がポイントなんじゃないかなと思います。
- 作者: 辻村深月
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/11/08
- メディア: 新書
- クリック: 52回
- この商品を含むブログ (168件) を見る