009:黄色い目をした猫の幸せ:文新

黄色い目をした猫の幸せ―薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫)

黄色い目をした猫の幸せ―薬屋探偵妖綺談 (講談社文庫)

ノベルスと文庫の装丁の落差があれな薬屋探偵シリーズの第2弾。前作よりもさらに特定の属性へのアプローチが高くなっている気がする*1。だけど、素材自体にそういう匂いがあると弄り甲斐(脳内で)がないとどこかで聞いたことがあるが・・・・・どうでもいいな。
冒頭のエピソードが微塵も伏線になっていなかったり、殺人事件と車上荒らしがたいして有効に絡んでこなかったり、微妙に話が冗長だったりと構成的な面ではだいぶ不満が残ったが、頭の中で場面ごとのビジョンを浮かべやすかったので、それなりに楽しめた。イラストを含めて作品の方向性を分かりやすく打ち出したのが良かったのだと思う。


*1:葉山くんとか